今回は、中小企業診断士の口述試験でうまく答えることのできなかった

「現預金を多く持つことのデメリット」

について、書きたいと思います。

かなり気になったので、調べて勉強しました。

1.当日の面談で答えたこと

「投資機会の損失による、事業拡大の機会損失。

ステークホルダーとの関係悪化。」

といっぱいいっぱいになりながら答えたと記憶しています。

一瞬というか、かなり考えて。。。

書いてるようにすらすら答えた訳ではないので、うまく伝わったかは、分かりません。

伝わっていたら嬉しいです。

2.その後、見直して導き出したもの

①インフレ時現金の価値が低下する

②企業価値の低下

③現預金回転率の低下

この3つです。

経営において明確な答えはなく、どれが正解かというのは企業によって様々です。

そのため「これ」というものはありませんが、個人的にしっくりきたのは、

インフレ時に現金の価値が低下する。

少し説明していきます。

①インフレ時に現金の価値が低下する。

今の時世に適合していること、投資を促す理由にもなるためです。

ただし、投資については、リスク高い金融商品や本業と関係ない不動産投資などではなく、本業に繋がるものへの投資です。必要な設備投資、必要な研究開発投資、必要な仕入れ、などです。

一般の個人であれば、個別株式、FX、仮想通貨、投資信託など様々な投資が活発にされていますが、企業の場合は成長への投資を効果的にする必要があります。

②企業価値の低下

現金が動かないことで、売上に繋がる物の動きも小さくなります。

そして、BSでいう負債項目の動きが小さくなるので、負債項目縮小によるWACCの上昇が

考えられます。WACC上昇すると企業価値が低下します。

少しややこしい話しになりますが、フリーキャッシュフローとWACCの関係で企業価値を算出します。

※企業価値の算出には、様々な方法があります。WACCとフリーキャッシュフローはその中の一つの方法です。

FCF(フリーキャッシュフロー)÷WACC

分母小さく、分子大きい方が企業価値が高くなります。

そのため、負債項目のバランスもとりつつ企業経営する方が企業価値の向上に繋がります。

ただ、企業価値算出する機会がどれだけ中小企業にあるか、価値を算出してどういう効果が生まれるかという問題はあります。新規取引する企業がわざわざ企業価値算出して取引条件を設定することはないと思います。

価値算出が必要なのは、銀行審査かM&Aするときくらいではないでしょうか。

③現預金回転率の低下

この場合も売上÷現預金の算出になりますので、分母が大きければ数値は低くなります。

回転率とつくものは、効率性を表す指標とされます。

現預金がうまく使われず停滞しているため、効率性が低下している。と表現することができます。効率性の指標ですので、高いほど良いとされています。

「インフレ時に現預金の価値が低下する」が一番最適な答えと思います。

3.注意点

あくまで中小企業が対象で、なおかつ試験で題材とされていた企業が対象となりますので、

全ての企業に当てはまる訳ではありません。

企業経営には様々な視点が必要で、市場環境、自社の方針、顧客関係性によって変わります。

正しい方法は「これ」です。という一つに絞ることはできません。

あくまで一つの方法と認識してください。

まとめ

現預金をもつことのデメリットは、とりあえず3つ!(他にもあると思いますが。。)

①インフレ時現金の価値が低下する

②企業価値の低下

③現預金回転率の低下

今の時世最も適するのは①です。

ただ、自分の力を判断される複数名がいる面談で、いきなり聞かれても答えられない。

頭真っ白になるし、少しパニックになる。

営業経験もあり、初対面の人と頻繁に話して、大人数の前でのプレゼンを何度も経験してきて

こんなに頭真っ白になるのは初めてでした。。。

99%以上の合格率と言われる中小企業診断士の口述試験ですが、本当に落ちてると思ってしまいました。合格発表まで不安不安で仕方ないありません。

という心境です。

どんなことでもしっかり準備してのぞみましょう。想定外は必ずおきます。

カテゴリー: 仕事

0件のコメント

コメントを残す

アバタープレースホルダー

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA