本好きなので、減少する本屋さんの対策を検討しました。
本屋・図書館では表紙、紙質から選んだり、気に入った本の周辺からいい出会いがあったり。    ネットでは感じることのできない感情を得られます。
そんな本屋さんも減少傾向にあって、駅の本屋もどんどん閉店されています。
ネット・リユース市場は拡大していますね。
それはそれで利便性あって良いのですが、立ち寄れる本屋がなくなるのは寂しくもあり、      読書離れが進む要因にもなるはずです。
今回は、本屋さんの取り組む施策を考えてみます。
(大規模・ショッピングモール出展を除く、中規模~小規模を対象にします)

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ドメイン定義

まずドメインを定義し直します。
漸次的に考えるより、ゼロリセットします。

CFR(CTM):エイベルの3次元を活用

顧客、自社で提供するリソース(技術)、顧客ニーズ(価値) 
この3つ視点から見直し、企業ドメインとして上位概念を明確にします。
今回、「持続性」「社会貢献」「わかりやすさ」に重点を置きます。
・顧客:家族、ビジネスマン
・リソース:本を軸にして「やすらぎ」「つながり」「学ぶ」場所
・価値:親子で共に学び、時間を共有する、空き時間の有効活用、
「絆と時間を生み出す場所」を上位概念とします。

SWOT分析

定番ですが、重要ですね。
ここでは3つ程度に絞り込んで検討します。

        


S(強み):物理的な本に触れれる
       気軽に入れる
                     試し読みがフルページできる
W(弱み):多店舗展開が困難
      一定のスペース必要で固定費高い
      在庫が必要
O(機会):学び直しの風潮
                     金融投資の拡大(リテラシー必要)
      日本文化の人気とインバウンド客の増加
T(脅威):EC拡大
       デジタル化
       タイムパフォーマンス重視の風潮

強みは持続性と差別化要素になるか、弱みは改善するか逆転の発想で強みにするか、        機会は最大に活かします。
脅威は回避するか、挑む策を考えます。
本を軸に家族のふれあい、休日などに「行く場所」を提供します。
ビジネスマンには、学び直しできる環境、仕事合間の効果的な時間つぶし。
になることがポイントです。
コンビニのような展開は困難なので、顧客が目的を持って来るような場所づくりを目指します。
そして、多言語の案内と日本語に触れれることでインバウンド向けにも「日本文化」と「本」でサービスを展開します。


電子書籍向けのタブレット設置し、デジタル体験を取り入れます。
ゆったりした時間のよさを訴求し、タイパと逆の展開を図ります。

ターゲット・競合分析

ターゲット

改めてターゲットは、家族層とビジネスマンです。
ここに焦点をあてたマーケティング活動を実施します。
※ここはフレームワーク活用するような深さはなく、シンプルに考えます。

競合

目指すべき価値は、「やすらぎ」「つながり」「学び」です。
・時間を過ごせるスタバ・マクド・ファミレスは競合です。
  ➡低価格で長時間、複数人数で過ごせます。
   子供向けの椅子などもあり、お子様連れも多い。
・公園・図書館
  ➡家族で過ごせて緑もある素晴らしい場所です。
   図書館もゆっくりした時間流れて本の楽しさを実感できます。
   図書館では話しはできないですね。
・漫画喫茶
  ➡長時間+漫画読めて+フリードリンクは魅力です。
   複数名で過ごせる大部屋もあるので家族で活用することも。
・スマホ
  ➡スマホは最強です。スパーアイテムです。
   時間つぶせるし、勉強にも活用できる。
   一応、他の人とコミュニケーションもできます。

このあたりが競合ですね。
差別化図ります。

サービス・商品展開

大事で難しいポイントです。
ここは、定番のフレームワークを活用します。

3C

自社・顧客・競合の現状を分析します。
自社:本屋です
    本だけ置いて、客待ち状態
    ECや電子書籍、読書離れ押されて紙の書籍は売上減少
    雑誌や新聞も大幅減少
    フルラインの大型書店に集約されつつある
顧客:女性の社会進出により育児・家事の分担
    テレワークから出社への転換、通勤頻度増加
    対面打合せ増加
    リスキングによる新しいスキルの習得ニーズ高い
    金融投資の定着、デジタル化のスピード早い
    新しい知識習得の必要性高まる
競合:スタバ、マクドなどくつろげるスペース作りで仕事や勉強、
    交流に活用されている
    店内も居心地のよさを追求している
    図書館は、誰でも気軽に利用できる地域に定着したスポット
    無料なのも大きいですし、休憩スペースもあり読書を堪能できます      
    不便な場所が多く、近隣住民しか使えない図書館もある
    漫画喫茶はローサイド、駅近とどんどん進出してますね

4P(Product・Promotion・Place・Price)

Product
  本+空間+くつろぎ ➡ 時間単価設定
    ・店内限定で電子書籍を自由に読める
    ・仕切りはないけど勉強、仕事ができる椅子・机・コンセント
    ・フリーwifi設置。
    ・学びのスペースと文化・歴史・観光案内に特化した本を置く
    ・定期的な読書会開催、本に関わる○○賞(芥川賞とか)の
     しくみ説明
    ・作家になるには? 読みやすい文章教室
     などイベント開催
Promotion
  
SNSを最大限活用
  インスタ、X、など
  テーマは、最新本の紹介、隠れた名作、新人作家紹介、地元の名所など    
  顧客参加型イベントからの口コミ誘発
Place
  
現在の店舗を活用
  街の書店は駅近、商店街など人の集まりやすい場所にある
  ローサイドはリユース店舗との競合が発生してしまうので、避ける
Price
  
スタバ、マクドはワンコイン程度で制限時間なく使える
  漫画喫茶の時間単価を一つの目安
  本(小説)を1冊読む時間を2時間、1冊1,500円程度
  ➡1時間500円がほどよい設定
  イベント参加者には1時間無料券を配布

4C(CustomerValue・Communication・Convenience・CustomerCost)

・CustomerValue
   安心して過ごせる、自由に読める本、知識化できる、
   勉強と学び、リフレッシュ
Communication
   SNSの発信、イベントでのふれあい
   親近感、距離感を近づけて双方関係性構築
Convenience
   誰でも入れるよう開放的な入口で気軽に利用
   キッズスペースも確保して家族利用の利便性
・CustomerCost
  イベント参加者に1時間割引券を配布する
       イベントは家族参加が多いと推測し、家族利用の費用を下げる
       少しでも顧客負担下げる、口コミを誘発する

まとめ

ドメイン定義・SWOT分析・STP・競合分析・4P・4Cなど
定番のフレームワークを活用することで多面的な分析が実現し、
方向性が見えてきます。
実現性やビジネス化を高い可能性で見極めることに繋がります。
今回は、サプライチェーンやバリューチェーン、業界構造など考慮せず
検討しましたが、このあたりも含めて検討してもよいかもしれません。
複雑なしがらみを無視した検討の方が、色々な案が出るので良いかもしれません。
1例として参考にしてもらえるとありがたいです。


カテゴリー: 仕事

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