大きく2つです。
「ユーザー直請け」 「下請け(2次、3次さらに下)」
ほぼこれだけです。
では、詳細を説明していきます。
①受注プロセス
目次
営業が新規訪問から提案活動、エンジニア同席で詳細提案を行うという一般的流れです。
直請けと下請け階層ではプロセスが異なります。
・ユーザー直請け
これは、一般的流れに則ることがほとんどです。
ただ、新規契約のハードルは非常に高いです。
中小企業なので、知名度低くブランド力ないことは当然すが、大きな要因が2つあります。
1.どこかのITベンダーと付き合いがある。
既存先以上増やす意欲なく、必要性を感じていない。
ベンダーロック状態です。
効果の見えにくいIT関係ではベンダー依存になりがちです。
依存にはいい面もあるので、一概には否定はできません。
ただ、優良顧客になりそうな企業は取引したいので、信頼を勝ち得る行動をとります。
特別なことはしなくて、長く訪問して信頼得るということが主な行動です。
2.計画が作られない。
大規模な基幹システムやクラウド化などは計画的に進めること多いですが、
それ以外の効率化やDXに対して、中長期計画と事前の予算確保という動きは皆無に近いです。
都度予算とるというパターンが多いですが、これは予算を取る担当者の負担が非常に大きいです。
補足
大企業は中小のITベンダーを相手にしません。
そもそもシステム規模が大きいので、中小には対応困難です。
大手は大手Sierへ依頼します。
中小のITベンダーは、中小から中堅企業に営業します。
そういう企業はIT化への動きは遅いです。目の前の業績、売上に直結するものを
優先する傾向が強く、その壁を乗り越えることは非常に難しいです。
最近は、ビジネスマッチングやイベント、銀行の仲介など繋がる機会は増えていますので、
やり方によっては高い効果生むものもあります。
アグレッシブな参加と継続的な外部発信など、機会の上手な活用で効果を上げることも一つですね。
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・2次請け、3次請けの下請け階層
営業力はほぼ関係ありません。不要といってもいいくらいです。
必要なのは、人材提案のスピードです。
下請け階層が作れられるケースは、大手や中堅企業の大規模システム案件が中心です。
大手Sierが受注して、構想だけ作り設計以降は下請けに丸投げします。
設計以降は人海戦術になります。とにかく作れる人(プログラム書ける人材)が必要です。
それなりの人材で人数をいかに早く揃えるか、ここが優位性築くポイントになります。
自社だけではエンジニア用意できないので、他の企業と協業体制を作って提案します。
下請け連合の提案で受注獲得を狙います。
下請けが更に協業するので下請け階層組織が作られていきます。
多数乱立の業界構造上の問題もあるので、この文化はまだまだ続きそうですね。
中小ITベンダー間の横の繋がりはとても強いです。
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②提案手法
・ユーザー直請け
ニーズを把握し、課題点を抽出して顧客の気づいていないこと、IT専門の視点で価値ある提案を行う。
一般的な手法です。
具体的案件の引き合いになれば、営業+技術+品質の三者で実現可能性・品質含めて
QCD面を検討した上で提案をします。
こういう活動が最も面白いですね。
2次請け、3次請けの下請け階層
案件が固まった状態なので、提案する内容はチーム体制です。
いかに案件こなせる体制を作るかです。
リーダースキルとメンバースキル中心の提案になります。
手法というほどのものはなく、人材確保をどうするかです。
人材供給力高さがあるかどうか。自社内の調整力、横並びの同業IT企業との
良い関係性がポイントです。
③体制づくり
・ユーザー直請け
コンサルに近い立場の動きをして、システムに落とし込める上流エンジニア、
システムの基本仕様を作れる上級PM、現場をまとめて形をつくるSE、手を動かすPG
の体制を作ります。
PGレベルは確保できること多いですが、上流になればなるほど難しいですね。
ここに中小の大きな課題があります。人材不足という。
人がいないと案件確保できないので、どうしても中小は売上が伸びにくいですね。
・2次請け、3次請けの下請け階層
システム構成は決まっているので、仕様書に基づいて構築するフェーズが中心です。
そのため、構成を理解してメンバーまとめるSE,作るPGの構成です。
システムが大きいだけに、SE、PGが全体像を把握できないので、何を作っていて、
その中の役割が見えにくい欠点があります。
モチベーション低下が品質低下に繋がらないよう注意する必要がありますね。
まとめ
「強い営業組織と目的を持って、新規顧客を直請けで開拓する」
「弱い営業組織で下請け案件をこなす」
どちらを主にするかで方向が変わります。
企業力も変わります。
独立系IT企業では後者がまだまだ多いと感じます。
どのIT企業も「直請け案件ほしい」とは言いますが、行動に移している企業は少ないでしょう。
売上は下請けスタイルの方が上がりやすいです。
本当に簡単に売上確保できるので、企業としては軌道に乗りやすいです。
これは事実なのでどちらがいいかは難しい判断です。
企業戦略・経営戦略ですね。
参考になればうれしいです。
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