最近話題の就職氷河期世代の大学時代の就職活動についてお話します。
筆者は地方の私立大学(四国)なので、その経験をもとにお伝えします。
①就職氷河期世代とは
大体、1993年~2004年に学校を卒業した世代です。
大卒の場合、40代~50代前半がその世代に該当します。
私は、1999年に大学を卒業したのでまさにど真ん中です。
入学した時は、夢しかなかったですが。。。
労働政策研究・研修機構の有効求人倍率グラフがあったので、加工してのせます。
1992年ころにバブルがはじけてまさに失われた10年です。
1999年の最低が0.47倍、2023年現在が1.31倍ほどなので大きな差です。
※有効求人倍率とは、ハローワークへの求人数が基本となります。
ハローワーク以外の媒体や転職サービスを利用する求人は、求職者、新卒者は含まれません。
ただ、有効求人倍率が低ければ新卒者にしわ寄せがきますね。
といっても内定率は当時90%を超えています。
この理由は、こういった時代でも大量採用する企業があったからです。
今でいう「ブラック」な職場になると思います。
離職率は高く、1年以内に半数以上辞めていってました。
当時、こういう短期間で辞める新卒が多かったです。
②就職活動の仕方
当時の就職活動の方法は、
①大量の会社案内送付依頼はがきを送る
②届いた会社案内をもとに興味ある企業へ履歴書を送付する
③大きな会場で開催される合同就職セミナーに参加する
④その場、もしくは後日履歴書提出して応募する
⑤書類選考通過で1次面接
⑥2次、3次と
はがきと履歴書は手書きです。猛烈な時間がかかります。
間違えた場合は、修正テープなど使わず最初からやり直しです。
活動は、大学3年の秋ころから始めます。
まず、はがき送ります。
文系だと100通(100社)以上送ります。
ここでしっかり数こなしていないと受ける企業が枯渇します。
会社案内の依頼でも返信率は50%くらいです。
履歴書送付前に大学名、学部などで落とされるということです。
会社案内届いた企業の中から興味ある企業に履歴書を送付します。
このハードル高く、1次面接進むのは10%くらいです。
そこから2次、3次と続きます。
内定取れず、関心の薄い企業へ応募していかざる得ないという流れです。
最終は、拾ってくれる企業で内定獲得。
その時には、活動に疲弊していますので、どんな企業でも内定もらえればいいかという
心境になってます。
③当時大量採用していた企業
多くを採用していた企業は、
商品先物取引、商工ローン(企業向け貸金)、人材派遣、大手パチンコなどです。
人材派遣以外は、今では苦戦するか消えている業界です。
パチンコ業界も当時は、たくさんの大卒者が入社していました。
私は、商品先物取引に入社して1年で退職し、人材派遣に転職しました。
こういう時代背景でも第1志望から第3志望まで大学へ提出します。
ほぼ実現しないのですが。。。
内定をもらえる企業に就職することになります。
そうなると企業と新卒者のギャップがあります。
学生は、内定もらったから、他にないからという理由で入社します。
企業は、採用してあげた感。人材は消耗品という考えです。
いい関係ではないです。
でもいいとこもありました。筆者の入社した企業は、新人教育しっかりしていて、
1ヶ月間みっちり合宿研修用意して頂き、厳しく様々な指導を受けました。
学生気分なんか一気に吹き飛びました。この1ヶ月間は本当に濃くて、今になっても
これがあったからしっかり歩んでこれたと思っています。
同級生の中には、バイトの延長で仕事選んだり、ニートしたりするケースもありましたが
正社員として1歩目を踏めたこと、厳しい研修は感謝しかありません。
④まとめ
当時は、人口も多い世代で1971年~74年生まれは第2次ベビーブームで最も多く、同級生が200万人
くらいいます。
その分競争も激しかったと思います。
年代によって取り巻く環境、流行も異なるので、世代間で価値観が異なるのは当然ですね。
よかった面もあるので、全て悪いわけでもありません。
時代は移り変わるので、自分の能力を上げるだけですね。
言い訳しない。
就職氷河期世代として今後も当時や現状のリアルを発信していきます。
最後までありがとうございました。
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